引き出しと積み重ね
うちの会社には、社内弁護士がいるんですが、
この人が、とにかく凄いんです。
冷静さ、引き出しの多さ、知識の正確さ、業務の正確さとスピード。
どれを取っても到底追いつけないほど、凄いんです。
その人と自分は何が違うのか毎日考えているのですが、ふと思ったのが、
引き出しの多さがそれら全てに繋がっているのではないか、と言うことです。
あの時勉強したあのことが、このとき使える。
あの時経験したことって、このときに使える。
こういう引き出しがあると、案件を進めていく上でも、結構冷静に事例を分析できたりする気がします。
弁護士の業務もそうだと思いますが、
法務って、事例を分析してそのときの最適な答えや選択肢を導き出すのが仕事です。
だから、事実と意見は分けて考えるべきなんですが、法務的な見解を出すときは、やはり引き出しが多いほうが、圧倒的に良いわけです。
正直、ゼロベースから考えていくのはかなり労力と時間が必要になります。
まして、トラブル案件だったりすると、時間が勝負なので正確性と早さの両方が求めれらます。
そんなときに、引き出しが多いと、スタート時点での冷静さと選択肢が全然違うように感じるのです。
正直、弁護士でない一般人と弁護士では経験も知識も大きな差があります。
けど、こればっかりは仕方がない。
だからと言って、何もしないのは違う。
今からでも本を読んだり、多くの案件をこなしたりして、ちょっとでも差を埋める努力はすべきだと思います。
逆に学生で、法律を学んでいて将来それでご飯を食べたいと思うのであれば、
今のうちにいろんな経験して、いろんな法律、いろんな学問を学んだほうが絶対役に立ちます。
今、法務がやりたいけど、別の仕事をしている人も同じです。
今やっている仕事で、いろんな経験をした方が、法務の仕事を始めたときに絶対役に立つ時が来ます。
いかに引き出しを増やすか。
法律だけでなく、どんなことでも、今自分に必要だと思ったことを勉強したりするだけで、いつか振り返った時に、法務としての市場価値に大きな差が出るのかなと思います。
結局、どんなことも一足飛びで上達したり、うまくいくことは絶対にありません。
そうであるなら、昨日の自分に仮に0.1でも積み重ねることを続けて行けば、いつか大きな差になって、返って来ると思うのです。
出来ないことは、出来ることの積み重ねでしか、出来るようにならない。
そのことを意識して、日々色々なことを積み重ねたいと思います。