又は若しくは、及び並びに、とき時

法律の用語ってたまに一般の意味と違うのがあるわけです。

 

例えば、「善意」、って言うのは一般的には、あることに対する良い感情であったり、良心で、的な意味があるけど、法律だと、ある事実について知らない、という意味になったりします。

 

だから、法務をやっている人は、結構言葉に注意します。

 

特に、契約書を作っているとたまに使い方がめちゃくちゃな人がいるのが、

 

「又は」と「若しくは」、「及び」と「並びに」、「とき」と「時」。

 

 

「又は」と「若しくは」、「及び」と「並びに」は使い方がちゃんとあります。

 

「A又はB若しくはCを選択する」と書いてあったときは、

Aを選ぶか、BかCのどちらかを選ぶか、の2択であることを意味します。

「又は」と「若しくは」の関係は、又は>若しくは、です。

 

結合される語句が同じ種類や同じレベルの場合は、又はで繋ぎます。

違うレベルや種類のものの小さな選択的接続に「若しくは」を、大きな選択的接続に「又は」を使います。

 

「及び」と「並びに」も同様です。

 

「A及びB並びにCという選択肢がある」と書いてあったときは、

AとBと言う選択肢と共に、Cと言う選択肢もある、という意味になります。

 

「及び」と「並びに」の関係は、及び<並びにです。

結合される語の種類が違っていたり、別のレベルのものの場合は、「並びに」を使い、同じ種類やレベルのものの場合は、「及び」を使います。

 

 

これ、結構間違ってるひとがいるので、注意しないととっても恥ずかしい思いをします。

 

 

さらに、「とき」と「時」も意味が違います。

「とき」=場合

「時」=時点

 

これは本当に意識して使い分けないと、意味のわからない文章を書いてしまい、要件と効果が分かりづらい、クソみたいな契約書になってしまいます。

 

 

本当に細かいところの話ですが、細かいところの違いが意外にリスクになったりします。

 

なので、法務や法律を飯の種にする人や、それらをしたいと思っている人こそ、言葉は注意してみてください。